Impression of Spirit Walker
管理人による 『生霊わたり』感想 |
◆新刊が待ちきれない!◆ 1巻『オオカミ族の少年』を読んで、すっかり『クロニクル 千古の闇』にハマってしまった管理人。 2巻が日本で発売されるまで待てない!と、英語も出来ないくせにUK版を購入してしまい、 一応一通り目を通してみました。 ◆魅力的な海の描写◆ その後、日本版が2006年4月20日に出版され、即購入。 今回の舞台は主に海に浮かぶ島で、私は海よりも山や森の方が好きなので 「どうなんだろう…」と思っていたのですが、 フタを開けてみれば海獣や海に生きる狩猟民のことをもっと知りたくなる、そんな魅力を持った作品でした。 資料になかなか良いと思って、バーゲンブックでちょこちょこ買っていた 同朋舎の『ビジュアル博物館』シリーズというのがあるのですが、 今までは見向きもしなかったクセに(?!)先日『鯨』を購入。 アザラシのことやイヌイットの猟のこともちょこっと載っていて、まさにアザラシ族の世界。 (アザラシの腸で作ったパルカも載っていたので早速ベイル落書きとかしてみたくなりました・笑) ◆ファンタジー?やっぱりリアル!◆ WBを読んでからこの作品は『ファンタジー』と言うよりも『ネイティヴモノ』 と主張していた管理人ですが、シリーズが進むにつれ 『ファンタジー』になっていったらどうしよう…という不安がありました。 後に著者であるミシェル・ペイヴァー氏の講演を聴く機会に恵まれ、そこで直接彼女の口から 「この物語はファンタジーではなく、リアル」ということを聞くことになるのですが、 SWが発売してすぐのこの頃はそんなことは知る由もなかったのでした。 しかし、SWはWBよりもぐっとファンタジーっぽさ薄れ、よりリアルな古代人の物語になっていた気がしました。 テンリスのセリフに思わすニヤリとさせられたり(テンリスは現代的な考え方を持った人ってことかも)。 ◆えっ?この人が?!◆ と思いました。序盤で犠牲になる人選が見事です。 ストーリー進行上、いなくなってもそう差し障りがなく、 かつ物語の登場人物や読者が失うことですごくショックを受ける人物ですから。 他には考えられません。 私もガツンとやられてしまいました(いや、私がワタリガラス族好きだからなのかもしれませんが)。 ◆さらに深く、魅力的に◆ 2巻目ということで、レギュラーメンバー(?)もさらに掘り下げられ、魅力的になっている気がします。 トラクは相変わらずウカツですが、実は彼は私が思っていたよりも ずっと前向きで勇敢で頭が良い少年だということに今更ながら気付かされました。 ウルフは相変わらずの兄貴命だけど、他の人間(特にレン)も目に入るようになって、大人になったなぁ(笑) レンたんは、とても感情豊かですね。2巻では本当にいろいろな側面を見られて良かったです。 ふとホードのことを思い出す(?)シーンなどもあって、色々妄想してしまいますよ!!! フィン=ケディンとレンは、お互い、もう失うのは、というか失って心底悲しい思いになるのは お互いしかいないって感じでなんだかかわいそうです…(トラクは別として) ワタリガラス族の伯父姪萌え(笑)なので、最終巻まで二人とも残っていると、いいな…。 そのフィン=ケディン。前作のように「謎の人物」的なところは薄くなっていますが、 「父の友人」の部分が強くなってきているようで嬉しいです。 「ワタリガラス族の族長としての自分」と「トラクの父の友人としての自分」、この二つの間で葛藤していて、 今は族長としての自分が強いけど、これからはどうなるんだろう、とかも妄想。 トラクの父さんがした、フィン=ケディンが決して許すことのできないことってのも、 これから明らかになるのか、期待です。 (フィン=ケディンとトラクの父さん萌えでもあります・爆) 新キャラも魅力的でした! 特にテンリスとベイル。 テンリスは、どうなの?本当にもう出て来ないの?的なところもありますよね。 ベイルくんはこれからトラクやレンとどんな活躍を見せてくれるのか。 ちょっとバカっぽいところがかわいいです。(え) ◆個人的には◆ もしかしたらWBよりSWの方が好きかも。 特にフィン=ケディンがエロすぎてもだえてしまいました(爆) これからどうなっていくのか、本当に楽しみです!早く続きが読みたい、またもやそう思わせてくれる2巻でした。 |
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